こういうことだろう。
まず、今の仕事を続けていても、自分の望みはかなえられないという事。
だから、今の仕事に対して意欲も湧かなければ、一生懸命にもなれない。
加えて会社の体制もメチャクチャだから、不満だらけで。
尚且つ、好んで着いた仕事ではないから、自分の中に今の仕事に対する才能も感じられない。
ただ、やっつけ仕事で臨んでいる。
だから、余計な仕事はしたくないし、体制がデタラメなところで、どう改善しようという想いもでない。
今までは、夢に望みを託して、今の仕事に出来るだけの努力をし、自分の夢が叶う時点で、人生の変更を行う予定だった。
夢は資産家であり、小説家であり、翻訳家でありたかったのだが、投資に失敗し、あまりの記憶力の無さや自分の中の文才の無さに音を上げた時、翻訳家を目指す事も小説家を目指す事へも意欲を失った。
今はただ惰性で生きている状態で、仕事上の責任の重さと、家族の生活を守る事の重圧に悲鳴を上げている。
そう考えると、今の自分が自分を取り戻すために必要なことは、夢を取り戻す事だろう。
冷静に考えれば分かる事でも、言葉にしなければ、ただ不満と不安だけが自分を攻め立てる。
自分がどこを目指して行かなければいけないか、どこを目指せばまた自分を取り戻せるか、夢を持てるか、もう一度考えよう。
もう自分では見えているのかも知れないが。
下を向いてはいけない。
まだ僕の心は完全に折れてはいない。